SSブログ

亜金友人帳 [亜金友人帳]

5月19日


昨日の夜、座来栖君から携帯に電話があった。


「笹鈴、知らないか?」

「え?」

「昨日から連絡が取れないんだ」

「実は――」


俺は、昨日のあった出来事を座来栖君に話す。


「そうか……」

「俺も探したんだけど見つからなくて、さっき家に戻ったばかりなんだ」

「俺も探す」

「え?ダメだろ?
 座来栖君は、入院しているんだから」

「関係ない。
 今の笹鈴を1人には、させておけないからな……」

「わかった。
 俺も、もう一度、探すよ」

「ああ。
 見つかったら連絡してくれ」


座来栖君は、そう言うと電話を切った。


「六花。
 笹鈴さんを探しに行こう。
 きっとお前の鼻も役に立つ」

「にゃーん」


六花は、そう言って鳴くとゆっくりと立ち上がった。

僕は、玄関を出た。


「亜金。こんな時間に出かけるのか?」


玉藻が、話しかけてきた。


「あ、玉藻……」

「その顔何かあったのか?」

「座来栖君が、笹鈴さんと連絡が取れないらしいんだ」

「そう言えば座来栖は、また入院したんだってな?」

「うん……」


俺は、玉藻に事情を話した。


「そうか、笹鈴を見つけたいのか……
 なら、簡単な方法があるぞ」

「え?」

「友人帳を使えばいい」

「笹鈴さんの名前は、友人帳に書かれてないよ?」

「名前は、わかるだろ?
 友人帳を持って笹鈴をイメージすればいい。
 そうすれば友人帳は、導いてくれるはずだ」

「わかった……」


俺は、友人帳を持って笹鈴さんをイメージした。
すると笹鈴さんが、俺の目に映される。
ここは、近所の公園……?


「見えた!
 笹鈴さんは、近所の公園にいる!」

「そうか……じゃ、行くぞ!」

「え?玉藻も行くの?」

「当たり前だ」


玉藻は、そう言って苦笑いを浮かべた。


※この物語は、フィクションです。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

……初殺 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。