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まっしろなティスタメント(小説) [まっしろなティスタメント]

2012年07月02日


さて、美穂もいないし。
子供たちも院内学級でいないし……
看護師さんたちは、仕事だし……

暇だ……


病院を脱げ出して、萌ちゃんの喫茶店に向かうか……
萌ちゃんの喫茶店には昔お世話になったな……
いつもあそこで、キューピー飲んでたっけ。

ちなみにキューピーとは、カルピスとコーラーを割ったモノである。


俺は、服を着替え、病院の外に看護師さんたちにばれないように病院を出た。
そして、萌ちゃんの喫茶店に入った。
喫茶店の名前は、“喫茶萌萌”

まぁ、これがまた好評らしい。

俺は、萌萌に入ると萌ちゃんが、ニッコリと迎えてくれる。


「いらっしゃいませー
 って、亜金君、おひさー」


萌ちゃんが、カウンターまで案内してくれる。

キューピーを久しぶりに頼む。


「相変わらずキューピー好きなの?」

「うーん。
 キューピーを頼むこと自体何年振りかな」

「そっか。
 今からすぐに作るね」

「うん」


萌ちゃんは、手際よくキューピーを作ってくれた。
しかし、萌ちゃんはしきりに胸を気にしていた。


「どうしたの?」


俺は、萌ちゃんに尋ねた。
萌ちゃんは、苦笑いを浮かべながら答えた。


「なんか胸の付け根辺りにシコリが、出来ちゃって……」

「んー
 ちょっと触らせてみ?」

「ダーメ―!
 亜金君のスケベ!」


そう言って萌ちゃんが笑う。


「じゃ、私が触ってもいい?」


そう言ったのは、いつの間にか俺の隣に座っていた銘先生だった。


「銘ちゃんにならいいかな……」


銘先生は、頷くと萌ちゃんの胸を触った。


「確かに、小石のような硬いモノがあるね……」

「何かの病気なのかな?」


萌ちゃんは、心配そうに尋ねた。

「なんとも言えないけど……
 少し心配だから早めに病院に行った方がいいよ?」


銘先生が、そう言うと萌ちゃんは、ゆっくりと頷いた。


「時間がある時に行くね」


萌ちゃんは、苦笑いを浮かべながらそう言った。


なんか、俺も心配になってきた。

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