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俺は、今人妻に恋してます。 [俺は、今人妻に恋してます。]

8月17日 13時45分


8月17日。
8月も後半になりました。


昨日は、一日中はるかさんの事を考えていました。

はるかさんが、離婚できない理由もわかった。

会社更生法ってやつで、はるかさんの会社が再生できるかどうか考えてみた。
でも、それは難しいかもしれない。
由香さんの話では、はるかさんのお父さんの会社は、小さな工場。
はるかさんの旦那の融資が、あるから取引してくれている会社ばかりらしい。
その融資が、止まるとと取引してくれる会社も、取引を止めると言われたのです。
そうなると由香さんの会社は、仕事が貰えなくなり……
そして、潰れると言う訳なのだ。

でも、会社更生法と言うのは、『経営困難で、再生の見込みのある会社』に対応した法律らしい。
詳しい話は、わかりません。
民事再生法とかもあるみたいですが、どちらにしても一時凌ぎだと思う。

それに、俺が口を出して良い事ではないでしょう。


はるかさんもそれなりの覚悟があって、今の旦那と結婚したのだと思う。


「はぁ……」


俺は、思わずため息をつきました。
どちらにせよ、病院のベットの上から何かをする事は、出来ないでしょう。
それが、腹立たしい。
由香さんも、朝出かけてから、帰ってこないし……
病院の個室は、物凄く暇です。

そんな事を考えていると、珍しいお客さんがやってきました。
由香さんの姉の香奈さんです。


「こんにちは」

「こんにちは」

「体調は、いかがですか?」


香奈さんは、そう言ってニッコリと笑いました。


「香奈さんこそ、体調はいいんですか?」

「私は、大丈夫よ」

「そうですか……」

「由香ちゃんは、今日は来てないの?」

「うん。
 朝から出かけてます」

「そう……」


香奈さんは、そう言って少し切なさそうな顔をしていました。


「由香さんが、帰ってきたら病室に行くように伝えましょうか?」

「うんん。
 由香ちゃんは、貴方の方が大好きだから、できるだけ傍に居てあげて……」

「え……?」

「そして何が、あっても信じてあげてね」

「う、うん……」

「約束ね」


香奈さんは、それだけ言うと病院の個室を出て行きました。
香奈さんは、どうしてそんな事をいうのでしょう?
何か秘密でもあるのでしょうか……


※この物語はフィクションです。

俺は、今人妻に恋してます。 [俺は、今人妻に恋してます。]

8月16日 14時40分


今日は、バイトの面接に行ってきました。
ゲームのデバックの仕事で登録制。
毎日仕事がある訳でもなく、給料は日給。
日給5670円と安いですが……

今のままよりかは、いいでしょう。

病院に外出許可を貰い、面接に行ってきました。

松葉杖って、歩きにくいですね。

松葉杖で来た俺の企業からの印象も悪そうですし……
落ちるかも知れません。

まぁ、落ちた時は、落ちた時です。
また、気を取り直して違う仕事を探します。

俺は、面接を終えると、一旦家に帰ろうかと思いましたが……
駅で、由香さんが、待っていました。


「えへへ
 来ちゃった」


そう言って、照れ笑いを浮かべ俺の方に飛びついて来ました。


「おっと……」


俺は、こけそうになりました。


「あ、ごめんなさい」


由香さんは、そう言って俺の体を支えました。


「うんん」

「あのね、報告があるの」

「何?」

「はるかさんの事なんだ」

「え?」

「とりあえず、ここじゃダメだから、マクドに行こう」


由香さんと俺は、マクドに向かった。
そして、由香さんは、淡々とはるかさんの家庭の事情を話した。


はるかさんのお父さんは、元々小さな会社を経営してたらしい。
そして、そのはるかさんの会社に融資していたのが、今の旦那の会社。
はるかさんの会社が傾きかけた時、旦那は、はるかさんとの結婚を認めなければ融資をしないと言った。
はるかさんは、親の会社を守るため旦那と結婚して、会社を守ったのだ。


なんて、言ったらいいのかわからなかった。


「その話、何処から聞いたの?」

「私の秘密のルート」


由香さんは、そう言って笑ってごまかした。
嘘は、ついていないようだけど……
由香さんは、どうやってそんな情報手に入れたのでしょうか……

それより……
はるかさんが、旦那と離婚しない理由がわかった。
例え、DVしていたとしても、それを公に出来ない理由も解った。

はるかさんは、お父さんの会社を守る為に、別れる事が出来ないんだ……


※この物語はフィクションです。

俺は、今人妻に恋してます。 [俺は、今人妻に恋してます。]

8月15日 12時38分


暑いですね。
夏です。
でも、8月も半分が過ぎました。
今頃くっつけ屋の仕事は、忙しいんだろうな……
俺は、参加できません。
ごめんなさい。

そして、また、刑事さんがやって来ました。
なんのようだろう……?


「昨日、杉山はるかは、来たかい?」

「……はい」

「何か言ってなかったかい?」

「謝っていました」

「それだけかい?」

「はい」


それを聞くと刑事さんが、帰ろうとしたので俺は、刑事さんを呼び止めました。


「はるかさんに何があったですか?」

「また連絡がつかなくなった……」

「え?」

「それとあの夫婦は、おかしいんだ?」

「おかしい?」

「君に話すべき話じゃない」


刑事さんは、そう言うと病室を出て行きました。


「なんか、嫌な感じ……」


由香さんが、入れ替わるように入ってきました。


「由香さん、聞いていたんだ……」

「うん。
 ちょっと入り辛かったけどね……」

「まぁ。
 個人情報保護の時代だから仕方がないよ」

「そうだけどさぁー」


由香さんは、頬を膨らませてました。

はるかさん。
何か事件に巻き込まれてないですよね……
少し、心配です。


※この物語はフィクションです。

俺は、今人妻に恋してます。 [俺は、今人妻に恋してます。]

8月14日 12時38分


昨日は、13日の金曜日。
何も起きませんでした。

入院生活にもそろそろ慣れる頃。
由香さんが、爆弾発言をしました。


「今日で三日目だね」

「うん」

「出してみる?」

「何を?」

「男の人は、三日でいっぱいになるんでしょ?」

「……」


何が言いたいのかは、わかります。
なので、あえてここでは言いません。


「もう!照れ屋なんだから~~」


由香さんのこのノー天気な発言にどれだけ救われただろう……


「ありがとう」


俺は、由香さんにお礼を言いました。


「え?」

「いつも助かってるよ」


俺が、そう言うと由香さんは、照れ笑いを浮かべました。
すると部屋をノックする音が聞こえました。
俺が、返事をするとそこに現れたのは、はるかさんでした。


「あ……」


由香さんは、驚いたような寂しそうな顔をしました。


「私、花の水を変えてくるね」


由香さんは、そう言って部屋を出ました。
はるかさんは、黙ってそこに座り頭を下げました。


「旦那が、迷惑をかけてすみませんでした」


俺は、なんて言ったらいいかわかりませんでした。


「はるかさんのせいじゃないよ……
 それより警察の方が探してたよ」

「うん
 昨日の夕方、行ってきたよ」

「DVの事言った?」


はるかさんは、首を横に振りました。


「じゃ、私は、用事があるから……」


はるかさんは、そう言って部屋を出ました。
はるかさん、どうして言わないんだ??


※この物語はフィクションです。

俺は、今人妻に恋してます。 [俺は、今人妻に恋してます。]

8月13日 13時53分


今日は、13日の金曜日。
何かが起きる!

って、何も起きないと思いますけどね。


入院生活三日目です。

昨日、知った事なのですが、香奈さんが入院している病院と俺が今入院している病院は、同じらしいです。
なので、由香さんは、今、香奈さんの病室に居ます。

まったりと妄想でもして、遊ぼうかと思ったのですが……
警察が来ました。


一昨日の件です。
少し警察の方とお話をしました。
まぁ、俺は一方的に殴られてましたからね……
10割、向こうが悪いって、言ってくれています。
話と言うのは、はるかさんの事でした。

はるかさんが、DV。
つまりドメスティックバイオレンスを受けているんじゃないかと言う事。

俺が、その相談を受けているのを他のお客さんが聞いていたみたいです。


「杉山はるかさんの件ですが……」

「はい」

「ドメスティックバイオレンスを受けていると言うのは事実ですか?」

「はい。
 その相談を受けていました」

「そうですか……」

「はい」

「ありがとう。
 用件は、それだけだから……」


警察の方は、それだけを聞くと部屋を出ようとしました。
そして、俺は、気になる事を一つ聞きました。


「あの……
 はるかさんは?」

「何処に居るかわからないんだ……
 今、こちらも探している……」


はるかさんが、居ない?
何処に居るんだろう……
俺は、嫌な予感が、走りました。



※この物語はフィクションです。
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