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俺は、今人妻に恋してます。 [俺は、今人妻に恋してます。]

9月01日 11時41分


さて、今日から9月です。
はるかさんが、退院して一日。

もう会えないかと思うと少し寂しいです。
少しどころじゃなくかなり寂しいです。

俺が、寂しくないように由香さんは、色んな事をやってくれます。


俺の白髪を黒のマジックで塗ったり。
足のギブスに落書きしたり。


だから、はるかさんが居なくなって少し寂しいだけで、その殆んどを由香さんが、埋めてくれます。
俺は、たぶん幸せモノなんだろうな……


「由香さん」

「なになになに?
 お腹すいた?
 キスして欲しい?
 それとも言えない事をしてあげようか?」


いつものように言う下ネタが、俺には嬉しかった。


「ありがとう」

「え?
 なになになに?」


由香さんは、そう言って俺の手を握り締めた。


「よかったら、ずっと一緒に居て下さい」


俺のささやかなプロポーズ。
由香さんは、ニッコリと笑って言った。


「地獄の果てまでついていきます」


結局俺は、人妻ではなく女子高生に恋をしていたのかもしれない。
でも、はるかさんに惚れていたからこそ由香さんに恋をした。
だから、俺は、同じ空の下にいるはるかさんに向かって……
窓に写る空に向かってお礼を言った。


「ありがとう」


お礼を言っているのに涙が零れた。


「え?どうして泣いているの?」

「嬉しいからさ……」

「そ、そう?
 こう言う場合、私も泣いた方がいいのかな?」

「由香さんには、ずっと笑っていて欲しいな」

「そう?
 じゃ、笑うね♪」


由香さんは、そう言ってケラケラと笑った。
俺もそれにつられケラケラと笑う。

こうやって一緒に笑えるのが、嬉しかった。


「俺は人妻に恋してます」


人妻の名前は、由香さん。


俺の妻である。

この永遠の愛を誓う為、ここに俺と由香さん。
そして、はるかさんの物語を残します。



※この物語はフィクションです。



おわり
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俺は、今人妻に恋してます。 [俺は、今人妻に恋してます。]

8月31日 12時42分


8月は、今日で終わりですね。
なにか寂しいモノが、あります。

8月の終わりは夏の終わり。
この夏は、色んな事があった。

嬉しい事。
悲しい事。
辛かった事。
そして、痛かった事。

色んな事があった。
走馬灯のように思い出す。

そして今、再び悲しい事が起きようとしている。


「今までありがとうございました!」


はるかさんが、そう言って看護婦さんや女医さんに頭を下げました。


「もう自殺しちゃダメですよ?」


女医さんが、そう言ってはるかさんの手を握り締めた。
はるかさんは、頷くと、今度は俺の方に歩いてきてくれました。


「亜金君。
 色々ありがとう。
 亜金君の存在に、いっぱい救われてきたよ」


はるかさんは、俺の体をぎゅっと抱きしめてくれました。
この温もりも今日で最後……
そう思うと涙が、毀れそうになりました。

はるかさんは、俺の体から離れるとニッコリと笑って俺の頭を撫でました。


「泣いちゃダメだぞ?」


はるかさんは、そう言って俺の頭をツンと人差し指でつついた。
それを見て、由香さんは脹れっ面になりました。

でも、はるかさんは、そんな由香さんの前に立ちました。


「由香ちゃん……だっけ?」

「はい、そうですけど?」


由香さんは、今日もご機嫌斜めです。


「亜金君の事、おねがいね!」

「え?」

「たぶん、今、一番亜君の事を考えているのは、由香ちゃんだと思うから……」


はるかさんは、そう言って由香さんの体を抱きしめました。
そして、離れると駆け足で車の方に向かいました。

そして、大きな声で、こう言いました。


「みんなー!
 本当にありがとー!
 皆の事忘れないからー!」


そして、はるかさんは車に乗って病院を出ました。
由香さんは、俺の手をぎゅっと握りしめこう言いました。


「私、はるかさんの分まで頑張る!」

「ありがとう」


少し寂しいけど、残念だけど……
乗り越えなきゃ!
明日から9月!がんばるぞ!

※この物語はフィクションです。
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俺は、今人妻に恋してます。 [俺は、今人妻に恋してます。]

8月30日 11時35分


暑い……
8月も明日で終わりですね。


今日は、珍しいお客さんが来ました。
そのお客さんは、はるかさんです。
もう人妻では、無くなったはるかさん。

由香さんは、俺に気をつかって部屋を出ました。

気まずい雰囲気。

互いが、何もしゃべらずに時間だけが過ぎて行く……
気まずい。気まずい。気まずい。

頭の中は、それしかありませんでした。


「亜金君」


それを打ち破るかのようにはるかさんが口を開きました。


「ありがとうね……」


はるかさんは、そう言ってニッコリと笑った。


「え?」

「私の為に、色々やってくれたんだよね?」

「大した事はできてないよ……」

「うんん。
 お父さんから色々聞いたよ」

「何も解決できなくてすみません」


はるかさんは、ニッコリと笑うと俺の体を抱きしめた。


「ありがとう」


はるかさんの目から一筋の涙が流れました。


「あれ?
 おかしいな……
 嬉しいはずなのに涙が……」


はるかさんは、ボロボロと涙を零していました。
本当なら、ここでビシっと俺が、はるかさんを抱きしめたらいいのだけど……
今は、逆に俺が抱きしめられています。

俺は、動けませんでした。

情けないです。


「私ね」

「うん?」

「明日退院だって……」

「そっか……」

「うん」

「私ね」

「うん」

「お父さんの田舎の畑を手伝う事にしたの」

「え?」

「だから、こうやって亜金君と会えるのも最後かもしれない」

「そっか……」

「今までありがとうね」


はるかさんは、そう言って俺から離れた。
そして、ニッコリと笑って俺の部屋を出て行きました。

はるかさんと会えるのは、もう最後……?
そんなの嫌だな……



※この物語はフィクションです。
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俺は、今人妻に恋してます。 [俺は、今人妻に恋してます。]

8月29日 11時45分


24時間テレビ見てます。
昨日の『みぽりんの笑顔』を見て泣きそうになりました。
由香さんは、号泣していました。

若くして命を落とす。

それって、無念な事なんだなって思います。


さて、はるかさんの話です。

今日の朝早くに、南さんが、俺の病室にやって来ました。


「はるかは、離婚させたよ」

「え?」

「親として、暴力を受けている娘をそのままにしておくわけにはいかないからね」

「そうですか……
 はるかさんは、なんて言ってるんですか?」

「泣いていたよ……」


南さんは、辛そうに答えた。


「はるかさんが、幸せになるには、どうしたらいいのでしょうか?」

「それが、わかれば苦労はしないよ」


由香さんが、ぼそりと呟いた。


「由香さんは、どうおもう?
 女性の意見を聞きたいな」

「私は、暴力を受けた時点で、その男の事嫌いになっちゃう」

「そっか……」

「うん」

「ところで、二人は、いつも一緒だがどんな関係なんだい?」


南さんの突然の質問に俺は、動揺する。
俺でさえ俺と由香さんの関係が、どんな関係かわからないのだ。


「恋人……には、歳が離れすぎているよね?」


するどい、南さん勘が良すぎます。


「ちなみに兄妹じゃないですよー」


由香さんが、そう言って俺の体に抱きつく。


「もしかして、恋人かい?」

「えへへへ」


由香さんは、照れ笑いを浮かべました。
由香さん、そこで照れ笑いを浮かべたら絶対誤解を生むから……


「ち、違います。
 ちょっと訳ありな、関係です」

「そうか……
 まぁ、深くは、聞かない事にするよ」


南さんは、そう言ってニヤリと笑いました。

はるかさんと旦那の太郎さんは、離婚したのか……
今も、はるかさんは泣いている……

俺に出来る事は、あるのでしょうか??
何もない気がして、少し泣けます。


※この物語はフィクションです。
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俺は、今人妻に恋してます。 [俺は、今人妻に恋してます。]

8月28日 13時10分


はるかさんの意識が、回復してから一日が過ぎました。
今は、誰にも会いたくないらしく。
面会謝絶状態。

南さんも、病室に入れないらしい。

南さんは、何があったのか訪ねてきた。
なので、全て話した。
その上で、尋ねてみた。


「俺がやった事は、間違っていたのでしょうか?」

「そんな事はないよ。
 私が、君の立場でも同じ事をしただろう……
 だから、君が気にする事じゃない」


南さんは、そう言って苦笑いを浮かべた。


「うぅ……」


由香さんが、何故か項垂れている。


「どうしたの?」

「亜金さんの頭の中、昨日からはるかさんの事ばかりだ……」

「あぁ……
 ごめん、ごめん」


由香さんは、由香さんで、そんな理由で機嫌は、あまりよろしくない。


「いいもーん。
 亜金さんのギブスに落書きするから」


由香さんは、そう言ってマジックを鞄から取り出しました。
そして、俺の足のギブスに落書きをしました。


『亜金さんは、由香のモノ』


それを見た、南さんは、笑っている。


「これで、亜金さんは、私のモノ♪」


由香さんは、満足げにニコニコと笑っていました。
これでは、恥ずかしくて散歩も出来ません。


「はぁ……」


思わずため息が漏れました。


「今日の所は、私は、帰るよ。
 お二人とも仲良くな」


南さんは、そう言って部屋を出て行きました。


「仲良くだって♪♪
 これから、仲良くしちゃう?」

「なにするの?」

「イ・イ・コ・ト♪」


由香さんは、そう言って俺のベットに入ってきました。
そして、ソフトキス……
すぐに止めましたが……


年頃の女の子って、みんなこうなのかな??
由香さんを見ていると、たまにそんな事を思います。





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