俺は、今人妻に恋してます。

6月20日　10時18分

それは、昨日の夜の事でした。
俺は、ベットの上で由香さんに尋ねました。
あ、と言ってもいやらしい事は一つもしてないです。
同じ布団で寝ているだけで、何もしてないです。
んで、尋ねました。


「家で、何があったの？」


由香さんは、少し悲しそうな顔をした後、こう答えました。


「私って、父子家庭なんだ……」

「そうなの？」

「うん
　んでね、お姉ちゃんが1人居るんだー」

「そっか……」


何の話をしているのだろう……
俺は、由香さんの話を聞いた。


「それでね。
　私達、お父さんの慰み者にされてたの……」

「慰み者？」

「うん。
　ストレートに言うと、性的暴行を受けてるの」


由香さんが、性的暴行？
俺の頭の中が真っ白になる。


「だから、家に居るのが怖いの……」


どうして？
どうして由香さんは、こんな辛い事をスラスラと言えるのだろう？


「なら、ずっとここに居ていいぞ？
　由香さんが、居たいのなら……だけど」

「え？
　それって、プロポーズ？」

｢違う！｣


由香さんは、ケタケタと笑った。
俺は、その後由香さんに背を向けて不貞寝を決めようとした。
後ろで由香さんが呟く。


「ありがとう」


俺が、振り返ると由香さんは、静かに寝息を立てていた。

まぁ、いっか。

俺も静かに眠った。

今日の朝、目が覚めると由香さんが、エプロン姿で料理を作っていてくれていた。
俺は、守ろう。
この女の子を……
そう、心に誓った。







※この物語は、フィクションです。

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