小説:片思い～ずっと好きと言えなくて～

3月26日


2連休1日目。

今日は、いよいよ決戦の日です。

なのに朝、目が覚めたのは9時過ぎ……

寝坊してしまいました。


「あ、由香さん、おはよう……」

「あ、亜金君おはよう。
　昨日のカレー美味しかったよー」

「あ、うん……」


俺は、昨日由香さんの分のカレーを作った後、コタツでそのまま眠ってしまったです。
後は温めるだけ……

そんな段階だったのにコタツが余りにも気持ちよくて眠ってしまったのです。


ぎゅるるるるるる。


そんな訳で、昨日の晩から何も食べていません。
余りにも空腹なので、お腹の虫が鳴きました。


「何か作ろうか？」

「……うん」


由香さんは、そう言うと英字を俺に預けるとキッチンに向かった。


英字は、俺の膝の上できゃっきゃっとはしゃぐ。


「亜金君」

「なに？」

「朝食は、パンが良い？
　ご飯が良い？」

「じゃ、ご飯で……」

「おにぎりにしようか？」

「うん」


由香さんは、おにぎりを握り始める。
そして、10分もしないうちにおにぎりと卵焼きとソーセージが出てきた。


「頂きます」

「うん」

「その前にいいかな？」

「なに？
　改まって……」

「俺、由香さんとずっと一緒に居たいんだ……」

「またそれ？
　一緒に居るじゃん」

「一生一緒に居たいんだ」

「一生？」

「うん」

「英字と3人で一生3人で一緒に居たい」

「そっかー」


由香さんは、そう言って天井を見つめた。


「ダメかな？」

「もうちょっとだけ時間くれるかな？」

「……うん」


これって、ダメって事なんでしょうか？
怖くてそれ以上の事、聞けませんでした。


※この物語は、フィクションです。

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小説:片思い～ずっと好きと言えなくて～

3月25日


仕事も残す所、今日も入れてあと4日となりました。
寂しいような嬉しいような……
微妙な感じです。

今日も由香さんは帰ってくるのが遅いです。
昨日、家に帰ってきたのは、10時半過ぎ……


「お腹空いたー」


と呟きながら帰ってきました。


俺が、まぐろ丼を作るとあっと言う間に平らげてくれました。


「亜金君が作った、まぐろ丼美味しい！」


そう、言ってくれました。


「素材がいいんだよ。
　まぐろにワサビ醤油を掛けているだけだし……」

「そのワサビ醤油が、美味しいの！」

「んー。
　その辺は、俺にはわかんないや……」

「そうなの？
　勿体ないよー」

「ありがとう」

「うんん」

「由香さん、明日何か食べたいものある？」

「んっとねー
　カレーが食べたい！」

「わかった！」


って訳で今日の晩御飯はカレーになりました。

今、カレーを煮込んでいます。
正直カレーは、好きではないけれど……
ちょっとしたカレーなら作れます。

まぁ、カレールーを使っているんですけどね……

あと竜田揚げを乗せる予定です。


鶏肉を醤油に漬けています。
下味ってヤツですね。

美味しくなりますように！

そう念じながら揉むと美味しくなるんですよー。


英字ですか？

英字は、楽しそうにテレビを見ています。
本当に楽しそうに見ています。

Mステを一緒に見ていたら、一緒に歌うんですよ？
歌を知らないはずなのにリズムに合わせて歌うんです。
なんて、言っているのかはわかりませんが……


かわいいです。
滅茶可愛いです。


※この物語は、フィクションです。

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3月24日

5連休明けのお仕事。
少し疲れました。

いや訂正します。
滅茶疲れました。

と言うのも、今日は、研修でした。

今日を合わせてあと5日しかないのに、研修が入ってくるとは思いませんでした。

叶うなら、あと5日は、並べ替えで平穏に過ごしたかったです。


それは、さておき……

宣言します。

今週の土曜日に、由香さんに告白しようと思います。

今日でもなく、明日でもなくすみません。


年度末のせいか、今日も明日も由香さんは忙しいらしいです。
その為、家に帰ってくるのは夜遅く……

疲れている時に言うものでもないですし……
なので、土曜日にプロポーズしようと思います。


今日のご飯は、まぐろ丼です。

まぐろを乗せるだけで手軽に食べれます。

由香さんが帰ってきたら作ろうと思います。


お腹すきました。


でも、由香さんが帰ってく車で食べません。

あ、英字には、先にご飯を食べてもらいました。
赤ちゃんには、我慢はさせれません。

カルピスと離乳食です。


ちょっと早いのかな？

でも、嫌がらず。

ペロッと食べました。

俺も少し食べましたけど……

とても美味しいとは言えませんでした。

薄味ですね。

市販の離乳食なんですけどね。


英字は、美味しそうに食べてました。
赤ちゃんは薄味なんですね。

少し勉強になりました。


英字は、今眠っています。
気持ち良さそうに眠っています。

夜泣きは、ウソみたいにしません。

借りてきた猫のように大人しいです。

英字の笑顔は、まるで天使です。
そんな英字ももうすぐ9ヶ月。

ずっと一緒に居れるように俺、頑張るからね。


※この物語は、フィクションです。

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3月23日

5連休最終日です。
連休は、一瞬で終わりました。
そして、3月ももう終わりだと言うのにまだ寒いですね。


好きな人に
好きって言えたらいいのになぁ
僕達は強がれない弱虫だ。
寂しくないのに寂しいふりをするのは
崩れてしまいそうな自分を守るためさ
僕だけじゃないはずさ
行き場のないこの気持ちを
上手く伝えきれていないのは……


はい、いまだに由香さんに好きって伝えきれてないです。

昨日も、「一緒にいたいな……」


と言うと……


「最近そればかりね」


と笑われました。

好きって気持ちってどうすれば伝わるんだろう？


言葉にすると伝わるのかな？
紙に書くと伝わるのかな？


でも、ストレートに好きって気持ちを伝える勇気は、俺にはありません。
情けないって、笑われるかもしれません。
でも、情けないのがたぶん俺なんだと思う。


「あーきー」


英字が、俺の名前を呼ぶ。


「どうした英字？」

「あーきー
　ピ！ピ！ピ！」


英字は、そう言ってリモコンを見つめる。


「アニメか？
　アニメはやってないぞ？」

「ピ！ピ！ピ！」


仕方が無い、アンパンマンのDVDでも、見せるか……


俺は、そう思ってアンパンマンのDVDをDVDデッキにセットした。


「アパン？」

「そう、アンパンマンだよ」


俺は、そう言って英字を自分の膝の上に乗せた。
そして、DVDをつけると、アンパンマンが始まる。

英字は、アンパンマンのDVDを食い入るように見ている。

俺も赤ん坊に戻りたい……


※この物語は、フィクションです。

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3月22日

5連休4日目。

あっと言う間に連休が終わりました。

朝、病院に行き、高血圧の薬を貰いました。


頭がフラフラします。
少しは来そうです。


関東の方では、停電が大変そうですね。
特に女の子の一人歩きは、大変そうです。


駐輪場の自転車も出せないみたいなので、歩きになるそうです。


大変だ……


テレビのインタビューで、「もっと大変な人が居るし、仕方が無いです」
と答えてました。

いい子です。

いい子で、思ったのですが、英字が、さっきからずっと俺の頭を撫でています。


由香さんが、教えたみたいです。


由香さんは、今日は仕事。
家の中で英字と二人きりで、まったりしています。


さっきまで、ビデオを見ていました。


「君に届け」の最終回が、放送されていないみたいなので、残念です。


「ドラゴンクライシス！」が、代わりに2話放送されていました。


恋していました。


若いっていいなぁー


俺の方ですか？


俺は、プロポーズは失敗しました。
振られた訳ではなく、俺がうまく伝えきれませんでした。


気付いているのかも知れないけど……
告白失敗です。

なんて言うんだろ……
はぐらかされている気がする。


俺の休みは、明日まで。

今日の晩辺りにももう一回挑戦だ！

がんばるぞ！






※この物語は、フィクションです。

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