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ピノの旅(小説) [ピノの旅]
――4月9日
昨日は、和服男さんの招待で見たものは【大喜利】だった。
あいうえお作文
なぞかけ
などで、外の世界を知らない俺やピノでも十分楽しむことができた。
でも、ピノの興味は、和服にあった。
「ピノもあの服着たーい」
ピノが、俺にしがみつく。
「えっと……」
俺は、静かにプレゲトンの方を見る。
「ちょっと無理よ。
和服って結構高いからね」
「そうだよね」
俺が、そう言うとピノは残念そうな顔をする。
「和服を着たいのかい?」
和服男さんが、口に扇子を当てながら現れる。
「あ、和服男さん」
俺が、そう尋ねると和服男はニッコリと笑った。
「和服男さんって、さっき名前を名乗ったのを聞いていなかったのかい?」
和服男は、ニコニコ笑いながら俺の方を見る。
「えっと。
忘れちゃった……」
「三遊亭 空猫。
はい、これでもう覚えてね」
「空猫さん……?
わかった、もう覚えた」
「ん。ありがとう。
で、和服が欲しいのかい?」
空猫さんは、そう言ってピノの方を見る。
「ピノもあのお服着たい……」
ピノが、涙目で空猫に訴える。
「だったらオイラが奢ってあげようか?」
空猫さんが、そう言うとピノの顔が明るくなる。
だけど、プレゲトンがすぐに口を開く。
「なにが目的だ?
和服って数万はするだろう?
それをどうして私たちに提供する?」
「もちろんタダであげるなんて思っていないよ。
ただ、協力してほしいことがあるんだ」
「協力?」
「桜の木の町で、暴れまわっている怪獣サクライーターたちを倒してほしいんだ。
オイラの次に行く町の通り道にいて困っているんだ。
数が数なもんでオイラ1人では倒せないしね」
空猫さんは、目を細めてニヤリと笑う。
「ほう……
だが、私たちは3人いるがEDは、1機だけだぞ?」
「大丈夫。
オイラは君たちのあの魔力を見ているからね。
んでは、明日の10時。
昨日のホールの前に集合ね」
空猫さんは、ケラケラ笑いながらその場を去った。
ってか、サクライーターって桜の花を主食にした怪獣だったような。
倒せるのかな?
昨日は、和服男さんの招待で見たものは【大喜利】だった。
あいうえお作文
なぞかけ
などで、外の世界を知らない俺やピノでも十分楽しむことができた。
でも、ピノの興味は、和服にあった。
「ピノもあの服着たーい」
ピノが、俺にしがみつく。
「えっと……」
俺は、静かにプレゲトンの方を見る。
「ちょっと無理よ。
和服って結構高いからね」
「そうだよね」
俺が、そう言うとピノは残念そうな顔をする。
「和服を着たいのかい?」
和服男さんが、口に扇子を当てながら現れる。
「あ、和服男さん」
俺が、そう尋ねると和服男はニッコリと笑った。
「和服男さんって、さっき名前を名乗ったのを聞いていなかったのかい?」
和服男は、ニコニコ笑いながら俺の方を見る。
「えっと。
忘れちゃった……」
「三遊亭 空猫。
はい、これでもう覚えてね」
「空猫さん……?
わかった、もう覚えた」
「ん。ありがとう。
で、和服が欲しいのかい?」
空猫さんは、そう言ってピノの方を見る。
「ピノもあのお服着たい……」
ピノが、涙目で空猫に訴える。
「だったらオイラが奢ってあげようか?」
空猫さんが、そう言うとピノの顔が明るくなる。
だけど、プレゲトンがすぐに口を開く。
「なにが目的だ?
和服って数万はするだろう?
それをどうして私たちに提供する?」
「もちろんタダであげるなんて思っていないよ。
ただ、協力してほしいことがあるんだ」
「協力?」
「桜の木の町で、暴れまわっている怪獣サクライーターたちを倒してほしいんだ。
オイラの次に行く町の通り道にいて困っているんだ。
数が数なもんでオイラ1人では倒せないしね」
空猫さんは、目を細めてニヤリと笑う。
「ほう……
だが、私たちは3人いるがEDは、1機だけだぞ?」
「大丈夫。
オイラは君たちのあの魔力を見ているからね。
んでは、明日の10時。
昨日のホールの前に集合ね」
空猫さんは、ケラケラ笑いながらその場を去った。
ってか、サクライーターって桜の花を主食にした怪獣だったような。
倒せるのかな?
ピノの旅(小説) [ピノの旅]
――4月8日
俺たちは、指示された場所に向かう。
その場所は、大きなホールだった。
「でっかいおうちー」
ピノが、嬉しそうにはしゃぐ。
「コラ!ピノ!
はしゃぐと前みたいに……」
プレゲトンが、そう言ったところでピノが、ガラの悪そうな大男にぶつかる。
「なんだ?
てめぇら!」
男Aが、ピノを睨みつける。
「ごめんなさい」
ピノが、すぐに謝る。
「人にぶつかって『ごめんなさい』では、すまないだろうが?」
男は、そう言ってピノのポシェットを奪う。
「亜金!
ここじゃ、剣になることは出来ない。
素手であいつらを懲らしめろ!」
プレゲトンが、俺に言う。
仕方がない。
素手で戦うか。
俺は、そう言って前に出る。
「なんだー?
てめぇー!この女の彼氏か?
女の前でボコボコに殴られてぇか!」
男Bと男Cが、俺の前に現れる。
めんどくさいな。
「おやめなさいって」
別の男の声が、聞こえる。
昨日、このホールに誘ってくれた和服男の声だ。
「なんだてめぇは!」
「このホールのオーナーと言えばわかるかな?」
「ああん?」
男Aたちが和服男に気を取られている隙に、俺は男Aたち背後に回り1人ずつ首に一撃を与え気絶させた。
「それ、なんか卑怯だよ?」
和服男が、そう言うと俺はニッコリとこう答えた。
「卑怯大好き」
和服男は、静かに笑った。
俺たちは、指示された場所に向かう。
その場所は、大きなホールだった。
「でっかいおうちー」
ピノが、嬉しそうにはしゃぐ。
「コラ!ピノ!
はしゃぐと前みたいに……」
プレゲトンが、そう言ったところでピノが、ガラの悪そうな大男にぶつかる。
「なんだ?
てめぇら!」
男Aが、ピノを睨みつける。
「ごめんなさい」
ピノが、すぐに謝る。
「人にぶつかって『ごめんなさい』では、すまないだろうが?」
男は、そう言ってピノのポシェットを奪う。
「亜金!
ここじゃ、剣になることは出来ない。
素手であいつらを懲らしめろ!」
プレゲトンが、俺に言う。
仕方がない。
素手で戦うか。
俺は、そう言って前に出る。
「なんだー?
てめぇー!この女の彼氏か?
女の前でボコボコに殴られてぇか!」
男Bと男Cが、俺の前に現れる。
めんどくさいな。
「おやめなさいって」
別の男の声が、聞こえる。
昨日、このホールに誘ってくれた和服男の声だ。
「なんだてめぇは!」
「このホールのオーナーと言えばわかるかな?」
「ああん?」
男Aたちが和服男に気を取られている隙に、俺は男Aたち背後に回り1人ずつ首に一撃を与え気絶させた。
「それ、なんか卑怯だよ?」
和服男が、そう言うと俺はニッコリとこう答えた。
「卑怯大好き」
和服男は、静かに笑った。
ピノの旅(小説) [ピノの旅]
――4月7日
今日は、旅の宿でゆっくりと桜を眺める。
昨日の男たちは、一瞬で片づけた。
プレゲトンがいるからね楽勝だった。
プレゲトンは、地獄の火の河で産まれた伝説の三剣の一つ。
プレゲトンの力を100%引き出した状態で、一振りすれば街ひとつなら焼き野原に出来る。
プレゲトンの魔力を感じた男たちは、魔力の違いを感じた男たちはすぐに逃げていった。
「亜金、昨日の脅しはなかなか楽しかったな」
プレゲトンがニッコリと笑いピノはケーキをおいしそうに食べている。
「うん。
でも、戦いになったらヤバかったかも……」
「その時は、私の力を解放せずに戦えばいい」
「でも、強くないし……」
「白銀に鍛えて貰ってたのなら大丈夫だ。
魔術も清空に鍛えて貰っていただろう?」
「うん」
「なら、大丈夫だ。
奴らの訓練を受けていたのならファルシオンの兵士よりかは、強いはずだ」
ファルシオンこの世界で強い人たちが集まる部隊のこと。
兵士は、世界の色んなところで活躍し、さらにそれよりも強いのがファルシオンの部隊長。
世界で13人しかいないらしい。
白銀さんも清空さんもファルシオン。
確かにそんな人たちに鍛えて貰ったのだから強いはずなんだけど……
俺は、どっちも怒られてばかりだったな。
懐かしい。
「おや、3人旅かい?」
和服を着たいかにも怪しげな男が俺たちに話しかけてきた。
「な、なんでしょうか?」
とりあえず、会話してみるか。
「3人は、どんな関係で?」
「どんなって……
どんなんだろう……
家族かな?」
「そうだな。
それが一番当てはまるな」
プレゲトンが、そう言うとピノはその怪しげな男に指をさす。
「あー!
変な服!」
「そうだよ。
変な服だよ」
男はニコニコ笑う。
「もっと変な服を見たいと思わないかい?」
男は、ピノの方を見て尋ねる。
「みたーい」
「じゃ、このチケットを……
大人1枚1500円で負けとくよ」
なんだ、営業か……
断ろうと思ったけどピノの目がキラキラと輝いている。
仕方がないから買うことにした。
日程は、明日か……
まぁ、ゆっくり楽しもう。
今日は、旅の宿でゆっくりと桜を眺める。
昨日の男たちは、一瞬で片づけた。
プレゲトンがいるからね楽勝だった。
プレゲトンは、地獄の火の河で産まれた伝説の三剣の一つ。
プレゲトンの力を100%引き出した状態で、一振りすれば街ひとつなら焼き野原に出来る。
プレゲトンの魔力を感じた男たちは、魔力の違いを感じた男たちはすぐに逃げていった。
「亜金、昨日の脅しはなかなか楽しかったな」
プレゲトンがニッコリと笑いピノはケーキをおいしそうに食べている。
「うん。
でも、戦いになったらヤバかったかも……」
「その時は、私の力を解放せずに戦えばいい」
「でも、強くないし……」
「白銀に鍛えて貰ってたのなら大丈夫だ。
魔術も清空に鍛えて貰っていただろう?」
「うん」
「なら、大丈夫だ。
奴らの訓練を受けていたのならファルシオンの兵士よりかは、強いはずだ」
ファルシオンこの世界で強い人たちが集まる部隊のこと。
兵士は、世界の色んなところで活躍し、さらにそれよりも強いのがファルシオンの部隊長。
世界で13人しかいないらしい。
白銀さんも清空さんもファルシオン。
確かにそんな人たちに鍛えて貰ったのだから強いはずなんだけど……
俺は、どっちも怒られてばかりだったな。
懐かしい。
「おや、3人旅かい?」
和服を着たいかにも怪しげな男が俺たちに話しかけてきた。
「な、なんでしょうか?」
とりあえず、会話してみるか。
「3人は、どんな関係で?」
「どんなって……
どんなんだろう……
家族かな?」
「そうだな。
それが一番当てはまるな」
プレゲトンが、そう言うとピノはその怪しげな男に指をさす。
「あー!
変な服!」
「そうだよ。
変な服だよ」
男はニコニコ笑う。
「もっと変な服を見たいと思わないかい?」
男は、ピノの方を見て尋ねる。
「みたーい」
「じゃ、このチケットを……
大人1枚1500円で負けとくよ」
なんだ、営業か……
断ろうと思ったけどピノの目がキラキラと輝いている。
仕方がないから買うことにした。
日程は、明日か……
まぁ、ゆっくり楽しもう。
ピノの旅(小説) [ピノの旅]
――4月6日
桜の舞う季節。
俺たちは、館を出る。
荷物は全てEDの中に入れた。
EDの中に入れると召喚した時にまた取り出せるから便利なのだ。
「あきーん。
お空が青いよー。
道が、どこまでもあるよー」
ピノがはしゃぐ、走る。
そして、コケる。
「ピノ、大丈夫?」
俺は、駆け足でピノに近づく。
「あきーん。
膝からなんか出てきたー」
ピノは、そう言って血を見て涙目で俺を見る。
「これは、血と言うんだよ」
「血?」
「うん」
「亜金……
痛いよー」
ピノが、泣く。
「亜金、回復魔法をかけてやれ」
プレゲトンが、そう言うと俺の肩を叩く。
「あ、うん」
俺は、頷くとピノにヒールと言う回復魔法を唱えた。
「あきーん。
あったかーい」
ピノが、はしゃぐ。
「ピノ動かないで……」
「はーい」
ピノは、じっと回復魔法が終わるのを待った。
と言っても数秒なんだけどね。
「はい、終わり」
俺は、ピノの頭を撫でる。
「亜金、ありがとー」
ピノは、俺に抱き着く。
なんか、恥ずかしい。
ピノは、再び走り出す。
「こら!
走るとまた転ぶぞ!」
プレゲトンが、そう言った矢先、プレゲトンは3人組の男にぶつかった。
「いてーな」
男Aが、ピノの体を右手でヒョイっと持ち上げる。
「右腕腕折れたなこりゃ……」
右腕、動いてるじゃん。
俺は、心の中で突っ込んだ。
「慰謝料を払ってもらおうか?」
男Bが、俺とプレゲトンを睨む。
だけどそれ以上にプレゲトンは、男3人を睨んでいた。
「ほう慰謝料とな?
幾らだ?」
「5万円だな」
男Cが答える。
「……そうか。
亜金、私を持て。
そして、あの男の右腕を斬れ!」
プレゲトンは、さらっと怖いことを言った。
男たちは、ピノを俺の方に投げ飛ばす。
「おい!てめぇらやっちまえ!」
男たちが、一斉に襲ってきた。
桜の舞う季節。
俺たちは、館を出る。
荷物は全てEDの中に入れた。
EDの中に入れると召喚した時にまた取り出せるから便利なのだ。
「あきーん。
お空が青いよー。
道が、どこまでもあるよー」
ピノがはしゃぐ、走る。
そして、コケる。
「ピノ、大丈夫?」
俺は、駆け足でピノに近づく。
「あきーん。
膝からなんか出てきたー」
ピノは、そう言って血を見て涙目で俺を見る。
「これは、血と言うんだよ」
「血?」
「うん」
「亜金……
痛いよー」
ピノが、泣く。
「亜金、回復魔法をかけてやれ」
プレゲトンが、そう言うと俺の肩を叩く。
「あ、うん」
俺は、頷くとピノにヒールと言う回復魔法を唱えた。
「あきーん。
あったかーい」
ピノが、はしゃぐ。
「ピノ動かないで……」
「はーい」
ピノは、じっと回復魔法が終わるのを待った。
と言っても数秒なんだけどね。
「はい、終わり」
俺は、ピノの頭を撫でる。
「亜金、ありがとー」
ピノは、俺に抱き着く。
なんか、恥ずかしい。
ピノは、再び走り出す。
「こら!
走るとまた転ぶぞ!」
プレゲトンが、そう言った矢先、プレゲトンは3人組の男にぶつかった。
「いてーな」
男Aが、ピノの体を右手でヒョイっと持ち上げる。
「右腕腕折れたなこりゃ……」
右腕、動いてるじゃん。
俺は、心の中で突っ込んだ。
「慰謝料を払ってもらおうか?」
男Bが、俺とプレゲトンを睨む。
だけどそれ以上にプレゲトンは、男3人を睨んでいた。
「ほう慰謝料とな?
幾らだ?」
「5万円だな」
男Cが答える。
「……そうか。
亜金、私を持て。
そして、あの男の右腕を斬れ!」
プレゲトンは、さらっと怖いことを言った。
男たちは、ピノを俺の方に投げ飛ばす。
「おい!てめぇらやっちまえ!」
男たちが、一斉に襲ってきた。
ピノの旅(小説) [ピノの旅]
――4月5日
桜舞う季節。
俺は、旅に出る支度をし終えた。
「ピノ、準備はできた?」
俺は、そう言ってピノの方を見る。
ピノは、元気良くうなずくと俺の手を握り締める。
「ピノ、亜金と冒険するー」
「冒険と言っても春の町だよ?
すぐそこだよ」
俺が、そう言うと清空さんが、ニッコリと笑うとこういった。
「ピノにとっても亜金にとっても初めての外出だろう?
だから、すぐそこだが、ゆっくりしてこい。
宿の手配も済ませておいた」
「ありがとうございます!
ピノもお礼を言って」
俺が、ピノにそう言うとピノは、清空さんに頭を下げた。
「清空さん、ありがとー」
「さ、そろそろ出ようか?」
プレゲトンが、そう言って俺とピノの手を握り締める。
「え?
プレゲトンも行くの?」
「当たり前だろ?
私は、お前たちの保護者だ!」
「お友達いっぱい楽しいねー」
ピノが、はしゃぐ。
俺も少し安心した。
俺もピノも外の世界を知らない。
なので、外の世界を知っているプレゲトンが、一緒だと旅も安心だ。
「荷物は、財布以外EDの中にしまうぞ!」
プレゲトンが、そう言って庭に向かう。
俺たちも、庭に向かった。
「荷物多いね……」
俺は、目を丸くさせて呟く。
「女の子は、荷物が沢山必要なのだ」
プレゲトンが、そう言うとピノも続く。
「なのだー」
ピノは、楽しそうだ。
「で、町まではEDで行くの?」
俺が、そう言うとプレゲトンは、首を横に振る。
「いや、歩いていく。
今の季節、ここから町の道はED禁止区域なのだ」
「どうして?」
俺の問いに清空さんが、答えてくれる。
「桜が散るだろう?」
俺は、その言葉に納得した。
折角の桜道もEDが、行ったり来たりしたら散るだろうしね。
明日から、暫くこの館を出てプチ旅行だ!
桜舞う季節。
俺は、旅に出る支度をし終えた。
「ピノ、準備はできた?」
俺は、そう言ってピノの方を見る。
ピノは、元気良くうなずくと俺の手を握り締める。
「ピノ、亜金と冒険するー」
「冒険と言っても春の町だよ?
すぐそこだよ」
俺が、そう言うと清空さんが、ニッコリと笑うとこういった。
「ピノにとっても亜金にとっても初めての外出だろう?
だから、すぐそこだが、ゆっくりしてこい。
宿の手配も済ませておいた」
「ありがとうございます!
ピノもお礼を言って」
俺が、ピノにそう言うとピノは、清空さんに頭を下げた。
「清空さん、ありがとー」
「さ、そろそろ出ようか?」
プレゲトンが、そう言って俺とピノの手を握り締める。
「え?
プレゲトンも行くの?」
「当たり前だろ?
私は、お前たちの保護者だ!」
「お友達いっぱい楽しいねー」
ピノが、はしゃぐ。
俺も少し安心した。
俺もピノも外の世界を知らない。
なので、外の世界を知っているプレゲトンが、一緒だと旅も安心だ。
「荷物は、財布以外EDの中にしまうぞ!」
プレゲトンが、そう言って庭に向かう。
俺たちも、庭に向かった。
「荷物多いね……」
俺は、目を丸くさせて呟く。
「女の子は、荷物が沢山必要なのだ」
プレゲトンが、そう言うとピノも続く。
「なのだー」
ピノは、楽しそうだ。
「で、町まではEDで行くの?」
俺が、そう言うとプレゲトンは、首を横に振る。
「いや、歩いていく。
今の季節、ここから町の道はED禁止区域なのだ」
「どうして?」
俺の問いに清空さんが、答えてくれる。
「桜が散るだろう?」
俺は、その言葉に納得した。
折角の桜道もEDが、行ったり来たりしたら散るだろうしね。
明日から、暫くこの館を出てプチ旅行だ!