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ニートライター亜金の事件簿 [ニートライター亜金の事件簿]

9月26日


ついに決戦の時がやって来た。

昨日の焼肉パーティーは盛り上がった。
次の日は、決戦なので、アルコールは飲んでいない。
アルコールは、決戦が無事終わった後、みんなで飲もうってことになった。


「兄さん、覚悟はいい?」

「ああ。
 そろそろ時間だな」


俺達に緊張が走る。


安全のため、店は臨時休業。


だから、お客さんは一人もいない。


物凄い威圧感が、俺達を襲う。


「来るぞ……!」


ゆっくりとスーツを着た男性が、店に入って来た。


「お前は、誰だ?」


シローさんが、男に尋ねた。


「アイツが、橘勤か……?」


俺は、思わず尋ねてしまった。


「いや、見た目が変わりすぎているぞ」


亜銀が答える。


「みなさん。
 御機嫌よう……
 俺が、橘勤です」

「……その体は?」

「これが、俺の本当の姿……
 この体だと100%の力が発揮できる!
 さぁ、楽しいパーティーといこうじゃないか!」


橘勤が、ニヤリと笑う。
そして、指先から炎が、飛び出す。


リンさんが、指先から氷を出してそれを相殺する。


「火事になったら、どうするおつもりですか?」


リンさんが、橘勤を睨む。


「そしたら、貴方達も殺せて一石二鳥」


俺は、ここで異変に気づく。


俺の脱力が効いていない?
一体どういうことだ?


※この物語は、フィクションです。
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ニートライター亜金の事件簿 [ニートライター亜金の事件簿]

9月25日


「さて……
 まぁ、ここに皆を呼んだのは、特に理由は無いのだが……
 そうだな、親睦会と言うことにしようか」


そう言って、フェアリーテイルに俺達を集めたのは、シローさんだ。

今更だけど、フェアリーテイルって、俺のたまり場だな……


「ってか、お店で焼肉ですか?」


リンさんが、そう言って本を閉じてからメガネをとる。
メガネをとってもリンさんは、美人だ。


「銘さん、わざわざホームプレートを用意してもらってまで……
 すみません」


啓司さんは、苦笑いを浮かべ謝った。


「いいのよ。
 これが、最後の戦いなんでしょ?
 だったら、美味しいモノ食べて力をつけなくちゃ」


銘さんが、そう言って冷蔵庫からお肉を取り出した。


近所のお肉屋さんの包み紙につつまれている。


「ありがとうとざいます」


亜銀の目がキラキラと輝いている。


「亜銀、お前、ちゃんと飯食ってるのか?」

「ここ半年ほど、マクドとかカップ麺とかケンタッキーとかそんなんばっかだよ。
 だから、俺、白飯が食いたい」

「はいはい。
 じゃ、亜銀君いっぱい食べてね」


銘さんが、そう言ってお茶碗に白いご飯を入れて亜銀に渡した。


「銘姉、ありがとう♪」


亜銀は、美味そうに白飯を頬張る。


「ほら、カミーユ。
 貴方もこっちに来てご飯を食べなさいな」


リンさんが、そう言ってカミーユさんを呼ぶ。

カミーユさんは、遙とアニメのDVDを見ている。


「亜金さん!」


カミーユさんが、目をキラキラと輝かせ俺の方を見る。


「なんですか?」

「プリキュア最高っす!
 この仕事が終わったら、今度、秋葉に連れて行ってくれよ!」

「秋葉は、東京ですよ……
 ここ、大阪だし……しかも枚方だし、あ、でもビブレにアニメイトがあったような」

「じゃ、そこでいい。
 アニメイトとか、響きと言いなんというか、最高っぽい!」

「わかった。
 アニメイトで良ければ連れて行くよ」

「約束だぜ!」

「ああ」


明日は、戦いの日。
でも、今は、それを忘れて皆で騒いだ。
無事に戦いが終わるように祈って……


※この物語は、フィクションです。


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ニートライター亜金の事件簿 [ニートライター亜金の事件簿]

9月24日


橘勤は、依然、行方不明……

なのかと思ったら、そうでもないらしい。


9月の26日の月曜日。


フェアリーテイルを襲撃するらしい。

まだ、銘さんや遙を狙っているのか……

そう思うと、思わずため息が出た。


「アイツは、狙った獲物は確実に殺す。
 そのプライドが許さないのだろう」


啓司さんが、コーヒーを飲みながら言った。


「そうなのですか……」


俺は、そう言うことしか出来なかった。

今、フェアリーテイルには、亜銀や啓司さんを含め、3名のFBIの特殊捜査官の精鋭部隊が来てくれた。

外人ばかりだ……

外人なので言葉が通じるのか、どうかさえわからない。


そんな事を思っていたら、遙が興味津々にその外人さんに話しかける。


「おっさん達、強いのか?」


すると金髪の中年のおっちゃんが答える。


「ああ。
 強いよ、お嬢ちゃんやお母さんを命に変えても護るからね」


おっちゃんは、そう言って笑った。


「日本語上手なんですね」


俺が、話しかけるとおっちゃんは、ニッコリと笑う。


「他の連中も、そうだが俺達は日本が、大好きでね。
 日本語の勉強を完璧にしたんだ」

「そうなんですか……」

「おっと自己紹介がまだだったね。
 俺の名前は、ジロー・ラモ。
 んで、こっちの若い兄ちゃんが……」

「カミーユ・フランキーだ」


俺は、思わずこう言いたくなった。


「女の子みたいな名前だね」

「だろ?」


カミーユさんは、嬉しそうに笑う。


「ガンダムは、最高だ」


カミーユさんが、握手を求めてきたので俺が、握手をした。

そして、こっちの娘が……


「リン・メイリンです」


黒い髪のとっても綺麗な人だ。
その女性は、不思議なオーラを放っている。
そんな感じがした。


このメンバーで橘勤を倒す。
倒さなくちゃいけない。


※この物語は、フィクションです。


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ニートライター亜金の事件簿 [ニートライター亜金の事件簿]

9月23日


今日の朝、墓参りに行って来た。
祖母と叔母の墓参り。


死んだ人は成仏したら、何処に行くのか?
それは、俺には、わからない。
未練がある人は、現世に残る。

それなのなら、橘勤に食べられた魂は、どうなるのか?


飛んでいく無数の魂。


その中には、直美ちゃんの魂は、なかった。
俺は、確かめなくてはいけない。

直美ちゃんをどうして殺したのか……
その魂は、何処へ行ったのか……


「……兄さん」


亜銀が、俺に声を掛けて苦た。


「いいのか?」

「何が?」

「父さんや母さんに会わなくても……」

「俺は、死んだ人間だ……
 もう、会うつもりはないよ。
 それに、どんな顔をして会えばいいかわからない」

「普通でいいんじゃないのか?」

「それが、一番難しいよ」

「そっか……」

「……うん。
 で、兄さんの方は決まった?」

「正直迷っている。
 だけど、俺が居なきゃ倒せないんだろ?」

「倒す事は出来るかもしれない。
 だけど、殺す事は出来ないだろう」

「そうだよな……」

「兄さんの脱力が、あればアイツは、能力を使えない。
 恐らく全ての能力を失った訳じゃないだろう……
 だから、今度は、全力でアイツを撃つ!」

「わかった。
 協力するよ」


俺は、頷いた。


「ありがとう」

「ただし、条件がある」

「条件?」

「この事件が終わったら、父さんと母さんにあってやってくれ。
 なんだかんだいって、凹んでいるんだ……
 だから、会ってやってくれ」


亜銀は、一瞬考えた後、頷く。


「わかった」


亜銀は、そう言って苦笑いを浮かべた。


※この物語は、フィクションです。

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ニートライター亜金の事件簿 [ニートライター亜金の事件簿]

9月22日


啓司さんから、預かった1丁の銃。

学生時代。

俺は、確かにハンドガンを習っていた。
趣味程度のモノだった。

ほんの少しの才能があり、国内記録では、ぶっちぎりの1位だった。
だけど、世界は広かった。
試合の前に飲んだコーヒーに下剤が、混ぜられ体調不良。

結果は、散々で世界記録100位。

俺は、それ以来コーヒーが怖くて飲めなくなった。

世間からは、情けないと罵られ……
俺は、ハンドガンの競技から降りた……

ハンドガンは、オリンピックの競技じゃないから俺の名前は、そんなに有名じゃない。
だから、国内では、そんなに俺のことは有名じゃない……


俺は、銃をぼーっと眺めている。


薫ちゃんは、源爺に預けたまま。

誰も居ない部屋で俺は、一人物思いにふける。


銃と一緒に預けられた一枚のFBIの手帳とバッチ。

それは、FBIの裏部隊にのみ渡されるモノ。

なので、これがあれる限り、俺が日本国内で銃を持っていても罪に問われることは無い。
まぁ、知られていないから補導は、されると思う。

このバッチと手帳、そして銃を一緒に持ち歩くと言うことは、俺がその裏の部隊に入ることを意味する。


「さて、どうするかな……」


悩んでいても時間は、刻々と流れて行く。

俺は、さりげなくテレビの電源をつけた。
ニュースが流れている。


橘勤のことが報道されている。


流石に、あれだけ警察官やFBIの能力者達を殺したのだからニュースになってもおかしくない。

橘勤の過去などが、触れられていた。


橘勤は、幼い頃両親と姉を目の前で亡くしている。
それは、残忍な事件だったらしい。

運よく助かった橘勤は、警察に保護され、そのご施設で育った。

友達を作らず、ずっと一人で行動しては、一人でぼそぼそと話す事もあった変わりモノ。
学校の成績は、運動も含めて一番。
クラブ活動は、やっていなかった。


少し、わかる気がした。
能力者は、誰しも感じるモノがある。
それは、孤独だ。
能力が異能力であればあるほど辛いモノがある。
俺の場合、常人に対しては、相手のやる気を無くす能力らしく、「お前といるとやる気が出ない」と言われることもあった。
当時は、なんのことがわからなかったが……


今日は、裏のFBIに入るか考える時間として一日与えられた。
俺がすべきこと。
ただ、それだけを考えていた。


※この物語は、フィクションです。

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