SSブログ
マイミクのtamaさんが殺されたそうです。 ブログトップ
前の5件 | 次の5件

マイミクのtamaさんが殺されたそうです。 [マイミクのtamaさんが殺されたそうです。]

11月20日


今日は、曇りのような晴のような……

鳥が鳴いている。

なら、晴でいいか……

外を見るとまたゴミが……

飽きもせず、毎日ご苦労なこった……

人って、どうしてこういうことが出来るのだろう。

なんか、虚しくなった。


小さくなった父さんと母さんに茶虎。


隣り合わせで、並んでいる。


俺は、その箱をじっと見つめた。
家の電話が鳴る。

誰だろう?

セールスかな?

俺は、何の疑いもせず電話に出た。


「もしもし。
 猫屋敷です」

「人殺し!」

「え?」


女の人の声が俺の耳に入る。


「人殺し!
 出ていけ!」


声は太く二十代後半から三十代前半の女の人の声。


「なんですか!
 貴方は!」


俺が、そう怒鳴ると電話が切れる。


また、電話が鳴る。


「猫屋敷です」

「死ね!
 人殺し!」


また、同じ女の人の声で言われる。
そして、電話が切れる。

それが、30分くらい続いたので、電話を無視した。

鳴り響く電話……

五月蠅いので、電話線を抜いた。


あの声の人が、ゴミの犯人なのだろうか?


俺には、わからない。


もしかして、母さん達が生きていた時にもこういうことってあったのかな?

普段家に居ないから、俺には、わからない。
死んだ人間の過去は、見れない……

それが、何より辛かった。


※この物語は、フィクションです。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

マイミクのtamaさんが殺されたそうです。 [マイミクのtamaさんが殺されたそうです。]

11月19日

雨。
すこぶる雨。


今日も家の前にはゴミが錯乱していた。


あえて片づけないでおこうか……


雨だしな……


俺が、ぼけーとしていると、カッパを着た少年が、こちらを見て睨んでいる。


もしかして、アイツがやったのか……?


と思ったが、ガキがこんなにゴミを用意することが出来るわけがない。


子供を見ていると子供の右手には石を持っていた。

そして、それを大きく振り上げる。

石を投げようかとした、瞬間……


佐久間が、その手をつかんだ。

そして、その手をつかんだまま佐久間が、俺の元までやってくる。


「酷いありさまだな……」

「まぁな……」

「一応、迷惑防止法令違反で訴えれるけどどうする?」

「いや、今は、目立ったことはしない方が、いいだろう。」

「そうか……
 そうだな……」


佐久間が、頷く。
俺は、ゆっくりと視線を少年に向けた。
よく見ると昨日、俺に石を投げた子供だった。


「どうして、石を投げようとしたんだ?」


佐久間が、そういうと少年は、小さな声でつぶやく。


「お姉ちゃんを殺したから……」

「玉と知り合いだったのか?」

「……うん。
 俺、お姉ちゃんのいる病院で入院してたんだ……
 手術が成功したら……退院したら……
 遊園地に連れて行ってくれるって約束していたんだ……
 なのに、なのに、なのに!
 コイツが!」


少年は、そう言って俺の膝を何度も何度も叩く。


「もしかして、照栄(しょうえい)君か?」


佐久間が、少年の目線に合わせて話す。


「え?
 お兄ちゃん知ってるの?」

「ああ。
 俺は、玉の友達で、この人が、玉の婚約者だった人だ」


照栄君は、驚き目を丸くさせる。
そして、事情を話した。
子供の頭で、どこまで理解できるかは、わからない。
だけど、理解してもらえたようだ。


※この物語は、フィクションです。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

マイミクのtamaさんが殺されたそうです。 [マイミクのtamaさんが殺されたそうです。]

11月18日


今日、父さんの給与制裁が届く。

最後の最後の給与明細。


生きていた証。
働いていた証。


そして、今いないのは、死んだ証。


新聞を取りに玄関に出ると玄関には、また落書きをされていた。
そして、ゴミが散乱していた。

昨日、あの後に片づけたつもりだったんだけどな……


この人たちは、こうすることによって誰かを幸せにできるのだろうか?


いや、そういうのは、何も考えていないだろう。


ただの嫌がらせだ。
ただの憂さ晴らしなんだ……


俺は、そう言ってゴミを拾う。


「猫さん」


男の人の声に俺は振り向く。


西郷さんと佐久間が立っていた。


「あ、来てくれたんですか?
 でも、こんな有様で……」

「誰が、こんなことを?」

「……わかんないです。
 たぶん、近所の人なのか、それとも遠方からきてわざわざやったのか……」


俺が、苦笑いを浮かべながら西郷さんたちの方に目を向けると……


「人殺しは死ね!!」


子供が一人、俺に向かって大きな石を投げてきた。


石は、俺の頭に命中し、俺の頭から血が流れる。


「だ、大丈夫ですか?


西郷さんが、心配そうに俺の頭にハンカチを当ててくれる。

佐久間は、俺に石をぶつけた子供を捕まえていた。


「なんなんだよ!
 お前ら人殺しの仲間か?
 だったら、お前らも死ね!
 お前らなんか生きていたらいけないんだ!」


子供が、佐久間の手の上で暴れる。


「佐久間、いいです。
 もう、放してやってくれ」


佐久間が、手を放すと子供は泣きながら、その場を去った。

はぁ……
なんか、めんどくさくなる予感がする。


※この物語は、フィクションです。

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

マイミクのtamaさんが殺されたそうです。 [マイミクのtamaさんが殺されたそうです。]

11月17日


今日は、晴れ。
それでも寒い。

なので、今日の朝、ストーブを出した。

今日の朝、弟の火葬が終わり、一段落着いた。


結局、親戚の人たちは一人も来なかった。


まぁ、裁判で『人殺し』と認められてしまったのだから仕方がないか……

でも、弟はやっていない。

犯人は、わかっている。

だけど、どうやって追い込むか……

俺が、カメラの前で玉藻を殺した犯人の名前を叫んだところで、大した意味はないだろう。


さて、どうすべきなのだろうか……


考えても仕方がない。


火葬場から弟の骨を預かり、そして、家に帰った。
家に帰ると家の周りには、ゴミが散乱していた。


張り紙が、貼られていた。


『人殺し』

『出ていけ』


ため息が出た。


弟は、やっていない。

だけど、それを証明する方法が無い。


どうする?

車重道に頼むか?
一応、記者だから証言してくれるかもしれない。
お金なら、ある。

無くてもロト6を占いで当てることもできる。

でも、俺は、アイツが嫌いだ。
生理的に受け付けない。


俺が、ゆっくりとゴミをゴミ袋に入れていく……

情けない。
情けない。
情けない。


落ち着いたら、遠い場所へ行こう。

俺達のことを知らない、遠い場所に行こう。


一人ぼっちになちゃったけど……

寂しくはない。


だけど、アレ……

涙があふれてきた。


「何泣いてるんだ?」


ふと玉藻の声が聞こえた気がした。


「玉藻!」


振り返ってみると誰も居なかった。
いるわけないよな。
玉藻は、もう死んだのだから……


※この物語は、フィクションです。



nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

マイミクのtamaさんが殺されたそうです。 [マイミクのtamaさんが殺されたそうです。]

11月16日


昨日の夜。
静かな、茶虎のお葬式が、行われた。


身内だけ……


だけど、その身内は来てくれなかった。

まぁ、殺人容疑がかかっているんだもんな。

来たのは、好奇心旺盛な記者達。

焼香もやってくれず……

俺に質問ばかりを投げかけていた。

俺は何も答えない。


ただ、空っぽになった俺の心。


「猫君……」


その声の方に視線を向けると銘さんが、心配そうに声をかけてくれた。
そして、千春ちゃんが、僕の方を見る。


「銘さん、それに千春ちゃんも……」

「大丈夫?
 ずっと心配していたんですよ?」

「あ、ごめん……」


銘さんが、そう言って俺の横肩をポンポンと叩く


「そうですよ……
 たまには甘えてもいいんですからね!」


千春ちゃんが、そう言って苦笑いを浮かべる。


「ありがとうございます……」

「猫さん」


この声は、西郷さん。
俺は、この声がする方を見た。


「西郷さん」

「すまない。
 遅れてしまいました」

「いえ、来てくれてありがとうございます」

「もっと俺が、茶虎さんの話を聞いていれば……」

「いや、西郷さんは、悪くないですよ……
 アイツが、馬鹿なだけです」

「けけけけけ」


笑い声が聞こえる。
この笑い声、聞き覚えがある。


車 重道だ。


「アンタも、来たのか?」

「2000万は、払う気になったか?」

「アンタに払う金はないよ」

「俺は、真犯人を知ってるのですよ?」

「……帰ってください」

「気が変わるまでいつでも来ますよ。
 けけけけけ」


重道は、そう言ってその場を去った。


※この物語は、フィクションです。

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感
前の5件 | 次の5件 マイミクのtamaさんが殺されたそうです。 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。