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生きる [替え歌]

生きているということ

いま生きているということ

それはおなかがすくということ

そらのたいようがまぶしいということ

ふっと思い出し笑いをしてしまうこと

あくびをすること

あなたをみつめること



生きているということ

いま生きているということ

それはおっぱい

それはパンツ

それはブラジャー

それはハグ

それはキス

すべての温かいモノに出会うということ

そして
かくされた愛を注意深く受け入れること



生きているということ

いま生きているということ

涙を流すとということ

笑いあえるということ

怒るということ

歩くということ



生きているということ

いま生きているということ


いま遠くで猫が猫なで声をあげること

いま地球が動いているということ

いまどこかで誰かが死ぬということ

いまどこかで誰かが傷つくということと

いまシーソーがかたむくこと


いまいまがすぎてゆくこと



生きているということ

いま生きてるということ

鳥がとびあがるということ

海があおいということ

空があおいということ



人は愛するということ


あなたの手のぬくもり

いのちということ

まっしろなティスタメント(小説) [まっしろなティスタメント]

2012年06月08人


美穂は、今日も元気が無い。


「大丈夫か?」

「ありがとう……」

「何がそんなに辛いんだ?」

「あの人、悲しそうだった」

「昨日の人か?」

「うん」

「服は、パジャマだった」

「まさか、そんなことで泣いていたのか?」

「うん。
 変かな?」

「変じゃないけど……美穂って、そんなに弱虫だったっけ?」

「えへへ。
 お姉ちゃんにもよく言われたな……」


お姉ちゃん?


「美穂って、お姉ちゃんもいるのか?
 双子で弱虫な妹がいるとは聞いていたけど……」


すると慌てたように美穂は言葉を訂正した。


「あ、えっと妹だった」

「なんだ、それ……」


俺は不思議に思ったが、それ以上追及しないことにした。


「そ、そろそろ仕事に行くね」


美穂は、そう言ってベッドから出た。

そして、俺の目の前で服を着替え始めた。


「え?
 ここで、着替えるの?」

「何かへん?」

「えっと……」

「貴方は、私の裸は見慣れているはずだと思っているけど……?」


美穂が恥ずかしそうに笑う。


だけど、俺は美穂の裸なんて見たことがない。
だから、俺は、美穂に背中を向けた。


「もういいよ?」


俺が、振り向くと美穂はスーツに着替えていた。


「スーツ似合うね」

「ありがとう」

美穂が、スーツを着ている姿なんて初めて見たかも知れない。
こうやってみると美穂って、スタイルいいんだな……

最近は、だらしないTシャツにハーフパンツのイメージしかなかったから少し新鮮。


「じゃ、行ってくるからね?
 死んだらダメだよ?」


美穂は、真剣なまなざしで俺を見る。


「死なないよ」

「約束だよ」


美穂とゆびきりをした。
ゆびきりなんて、何年ぶりにしたのだろうか……
そして、美穂はニッコリと笑ったあと、俺の部屋を出た。


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