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亜金友人帳 [亜金友人帳]

4月7日


今日の昼のことだ。
コンビニの帰りに皐月荘の前を外で数人の女の子たちが集まっていた。


「亜金ではないか」


その中の1人が、俺に声を掛けてきた。


「清空さん。
 こんなところで何をしているのですか?」

「これからみんなで庭で、バーベキューをするんだ。
 亜金もどうだ?」

「皆?」


俺は、首を傾げた。
俺は、清空さんの後ろに視線を向けるとプレゲトンさんとレテさん、タナトスさん。
そして、玉藻さんが居た。


「あれ?
 玉藻さん?」

「亜金、どうしてここにいる?」


お互い目が点になる。


「ああ。
 まだ、紹介していなかったな。
 この子は、多摩月玉藻。
 私の親戚の娘だ」

「名前は、お互いに知っている。
 問題は、どうしてここにいるかだ」


玉藻さんが、機嫌が悪そうに清空の方を見る。


「そうか……
 亜金は、今月の頭からこの皐月荘の203号室に住んでいるんだ」

「そうか……」


玉藻さんの顔が、少し和らぐ。


「そうなんだ。
 よろしくね」

「こちらこそだ……」

「まぁ、そんなことより肉を食うぞ!肉!肉!にくーーーー」


プレゲトンさんが、そう言って肉を網の上に置く。


「亜金さんもどうぞ」


タナトスさんが、そう言って俺に皿を渡してくれた。


「ありがとう」


俺たちは、沢山肉を食べた。
六花も沢山肉を食べて、レテさんに沢山遊んでもらって満足げだった。

平穏な世界。
今までの俺には与えられない温かい世界。

でも、これからは沢山経験するんだ。
こういう楽しい世界を……


「亜金、表情が硬いぞ」


プレゲトンさんが、そう言って俺を睨む。


「あ。プレゲトンさん、ごめん。
 何か気に障ったかな?」

「私のことは、プレさんと呼ぶことを許すぞ」

「じゃ、プレさん」

「うむ。
 よろしい」


プレさんは、胸を張って威張った。


※この物語は、フィクションです。

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