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亜金友人帳 [亜金友人帳]

4月12日


今日から授業がはじまる。
と言っても、授業は午前中だけ。
午後からは、クラブ紹介があった。
明日も、あるらしい。

今日は、運動部。
明日は、文科系のクラブ紹介があるらしい。

なんというか、楽しみだ。


帰りに座来栖君に声を掛けられた。


「亜金は、何かクラブにはいるのか?」

「いや……
 俺は、まだ決めていない。
 座来栖君は、何か決めてるの?」

「俺は、射撃部だ。
 小さいころから俺は、射撃をやっているんだ」

「そうなのか……」

「まぁ、ここではビーム射撃なんだけどな」

「うん。
 クレー射撃だと許可とか色々必要そうだもんな」

「ああ。
 練習は海外でやってる」

「そっか……」

「亜金も友達を作るならクラブに入った方が色々有利だぞ」

「そうだな……」


クラブか……
入るのなら運動は、苦手だから文科系に入ろうかな。


「亜金は、クラブに迷っているのか?」


プレさんが、俺たちの会話に入ってくる。


「プレさんは、何に入るか決めてるの?」

「私は、演劇部だ!
 私は、こう見えて劇が好きなのだ!」


俺は、さりげなく玉藻さんの方を見た。


「私も、演劇部だ」

「私と玉藻は、永遠のライバルなのだ!」


プレさんが、胸を張って言う。


「ライバル?」

「ああ、亜金にも見せたかったぞ!
 私が、ジュリエットで玉藻がロミオ!
 あの劇は、最高だった」

「だな。
 家にビデオがあるぞ、今度持ってこようか?」


座来栖君が、そう言うと玉藻さんが、首を横に振る。


「それは、恥ずかしいからやめてくれ」


玉藻さんは、顔を真っ赤にさせ否定した後、教室を出て行った。


「亜金、嫌われてるな」

「え?俺のせい?
 清空さんから、玉藻さんの淹れたお茶が美味しいって聞いていたから、こんどご馳走になろうかと思っていたのに……」

「それは、諦めるんだな。
 さ、帰るぞ亜金。鞄をよこせ」

「いや、鞄くらい自分で持つってば……」


俺たちは、笹鈴さんと合流し4人でまっすぐと家に帰った。


※この物語は、フィクションです。

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