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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

12月23日


今日は、天皇の誕生日。
人間とは、不思議なものだな。
天皇の誕生日が、休日になるのに、神である余の誕生日は休日にはならない。

なんかずるいぞ……


余は、暇なので学校に向かった。

すると万桜に見つかった。


「神様?なにしているの?」

「暇だから学校に来た」

「ふーん。
 ちょうどいいや、ちょっと神様、私に付き合いなさい」

「む?
 それは、プロポーズと言うやつか?」


万桜の頭の上にイラの文字が浮かび上がる。


「一回死ぬ?」

「冗談だ。
 で、余に何のようなのだ?」

「大掃除手伝って」

「大掃除?」

「私、演劇部なんだけどその掃除を手伝ってほしいのよ」

「主は、演劇部だったのか?
 いつも竹刀を持っているから剣道部かと思っていたぞ……」

「これは、護身用よ」

「そうか……
 まぁ、暇だし手伝うぞ」

「ありがとう」


余は、午前中は、演劇部の大掃除の手伝いをした。
午後は、万桜がコンビニの弁当をお礼にと奢ってくれた。

うむ!

得した気分だ。


同じマンションなので、万桜と一緒に帰ることになった。

帰り道、亜金が、また不良に絡まれていた。


万桜が、素早い動きで、竹刀で不良たちを叩きのめす。


「亜金大丈夫か?」


余の質問に小さくうなずく。


「大主君、ありがとう。
 もう大丈夫だよ。
 全ては、明日終わるから……」

「明日?」


亜金は、ニッコリと笑うと鼻歌を歌いながらその場から姿を消した。
万桜が、心配そうに呟いた。


「亜金君、ヤバいわね……」

「何がだ?」

「亜金君から、悪の匂いがほのかに感じる。
 下手をすると悪に憑かれるわね」

「悪に憑かれると罪を犯すようになる。
 そうなると私は、狩らなくてはいけない」

「そうか……」


亜金、少し心配だな。


※この物語は、フィクションです。


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