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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

1月6日


「さて、万桜。
 全て話してもらうぞ?」


余は、万桜を自分の部屋に呼び出し万桜に尋ねた。


「……奴は、赤の魔道士。
 どんな攻撃さえも吸収する能力を持っているの」

「吸収?」

「そう斬撃も魔法も全て赤の魔道士には効かない……」

「何者なのだ?」

「わからない……
 わかっているのは、人間と言うことってことだけかしら……」

「人間か……
 人間で主をあそこまで追い込む力を持っていると言うことは、勇者か勇者候補生か?」

「たぶん……」


勇者及び勇者候補生とは、人間でありながら神や魔族、悪魔を何の訓練もなく倒せる力や能力を持った人間のことだ。
マンガ等に出てくる人間が、それに近いのかもしれないな。


「主をあそこまで追い込むことが出来るとなるならば……
 きっと勇者なんだろうな。
 そして、アイツが持っていた武器、あれは……」

「そう、最強の牙ね」


万桜の肩が小刻みに震える。


「主が戦っているのは何者なのだ?」

「テオス……」

「テオス?神の組織じゃないのか?」

「そうよ……」

「私は、父様の命令により地上に来た。
 悪を滅ぼす為にね、だけど悪の正体は、テオスだった」

「テオスにどうして、人間が?」

「そんなの……
 そんなのわかんないわよ」

「そうか……」

「……うん。
 ごめん、私にもよくわからないの。
 悪も今までの敵は、そんなに強くなかった。
 だけど、赤の魔道士は、桁違いに強かったわ……」

「そうだな……」


確かにあの赤の魔道士の魔力は、高かった。
余の力を100%解放しても勝てるかどうかわからない。


「でも、ありがとう……
 神様が来てくれなかったら、私は吸収されていたかもしれない」

「万桜よ。
 一人で戦うのではないぞ?
 余も出来る限り力になるからな」

「ありがとう」


万桜は、ぎこちない笑顔で笑った。

それにしても、テオスか……
ヤツらが動くとなると、少し気を引き締めなくてはいけないな……


※この物語は、フィクションです。


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