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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

1月17日


今日は、比較的暖かい日だった。

昼休みに、余は亜金と万桜を呼び出す。


「さて……
 そろそろあの夢浦 雫を捕獲しようと思う」


余が、そう言うと亜金が口を開く。


「場所、わかるの?」

「ああ。
 余には、神の目があるからな」

「神の目?」


亜金が首を傾げる。


「一度見たことのある存在の動きを把握することが出来る能力だ……」

「へぇ……」

「それでだ……
 被害が大きくなる前に捕獲したいのだが……」

「捕まえてどうするの?」

「私が、預かるわ」


万桜が、真剣な眼差しで言った。


「預かってどうするの?」

「魔界に連れて行き、それ相応の処分をする」

「殺すの?」

「悪は、滅ぼさなければいけないの」

「でも、俺の時みたいに……」

「亜金君の時は、悪に染まってなかった。
 だから、私の力でも悪だけを滅ぼすことができた。
 だけど、夢浦 雫は、違うわ。
 あの人は、完全に悪に染まっている……」


万桜が、そう言って亜金の目を見る。


「でも……」

「亜金は、優しいな」

「……じゃ、今晩に学校に集まればいいの?」

「ああ。
 そうだな、ヤツは今、病院で仕事をしておる。
 動くのは夜だろう」

「今何しているかもわかるの?」


亜金が、驚く。


「ああ。何をしているか全て把握できる。
 タイミングさえよければ着替えも覗けるぞ」


万桜の頭に怒の文字が浮かび上がる。


「神様?
 まさか覗いてないわよね?」

「今日の夢浦 雫の下着の色は、薄いピンクだぞ」


その後、万桜に殴られたのは言うまでもない。


※この物語は、フィクションです。


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