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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

1月16日


今日は、月曜日。

朝、テレビをつけるとニュースが、流れる。

吸血鬼連続殺人事件

テロップでは、そう流れていた。

被害者は、16歳の女子高生。
夜の塾帰り、襲われて、血をすべて抜き取られていたらしい。

ナイチチゲール。

確か、夢浦 雫とか言ったな。
あの後、襲ったのか?
だとすれば、余にも責任がある。
余があの時、深追いしていれば……

その時、インターフォンが、鳴った。

誰だ?

余は、ゆっくりとマンションのドアを開ける。
万桜だった、万桜が心配そうに余の顔を見ている。


「万桜か?
 どうした?」

「どうせ、アンタのことだから、昨日の事件について自分を責めているんじゃないかと思ってね」

「そうか……」

「あの生徒……
 ウチの学校の生徒らしいわ」

「そうか……」

「で、今日は、休校だってさ。
 アンタのところは、電話がないからこうして私が、口頭で伝えに来たの」

「そうか……。
 すまなかったな」

「携帯くらい持ちなさいよ」

「携帯?
 携帯なら持っているぞ」


余は、そう言って携帯を万桜に見せた。


「……早く言いなさいよ。
 学校からの連絡も入れれるようにしなさい」


万桜は、そう言ってポケットから携帯を取り出す。


「どうした?」

「赤外線。
 アドレス交換しましょ」

「そうだな。
 余の電話には流石に万桜の番号までは把握してはいない」

「……もしかして、事件のこと気にしてる?」

「少しな……」


万桜は、余から携帯を受け取ると赤外線でアドレスを交換してくれた。


「今回の事件。
 アンタには責任はないわ」

「だが、余があの時、アイツを捕まえていれば……」

「アンタは、戦闘には不向きでしょ?
 アンタは、願神。
 悪を退治するのは、魔族である私の仕事なんだから……」

「なら、聞く。
 主は、平気なのか?」

「平気……なわけないじゃない」


万桜は、そう言って自分の部屋へと戻った。
そうだな、平気なはずない……
夢浦 雫……今度は、逃がさないぞ。


※この物語は、フィクションです。


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