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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

1月19日


今日は雨。
昼休みに、昨日の戦いの反省会を余と万桜と亜金の3人で図書室でやってみる。


「うむ……
 昨日は、惨敗だったな」

「そうね……
 雫が、あそこまで強いとは思わなかったわ


万桜が、残念そうに紅茶を飲む。
ちなみに、この学校の図書室では、紅茶を飲むことが出来る。
食べることは出来ないが、紅茶は出る。
少し変わった学校なのだ。


「あの人は、人だよね?
 でも、魔力が桁外れに高かったよね」


亜金が、小さく呟く。


「うむ。
 ヤツは、魔落ちだな」

「魔落ち?」

「人から悪魔へと変わったモノのことだ」

「あ、先生から聞いたことあるような……」

「うむ」

「ってことは、雫にも呪いが?」

「ああ、ある。
 ヤツの呪いは、人間の血を飲むことで美と若さを保つことが出来ることだ」

「それが、呪い?
 デメリットは?」


万桜が、不思議そうに余に尋ねた。


「人間の血を飲まないと時間が立てば老いる。
 しかし、血を飲めば若返る。
 デメリットが、そんなにない呪いだな」

「だったら、あの魔力の高さは何?
 魔落ちなら、呪いの強さ=魔力の高さじゃないの?」

「それは、ヤツの才能だな。
 ヤツには、人を殺す才能がある」

「……どうやれば、倒せるの?」


亜金が、真面目な目で余に尋ねる。


「それは、わからん。
 直接殺すことは出来るかもしれないが、悪人でも殺せば罪人になる。
 確保すると言うことは殺すことよりも遥かに難しいのだ」

「そうね……」


万桜が、ため息をつく。


「あ、こんなところにいたんだ」


そう言って現れたのは、真由だった。


「ん?真由か……
 どうした?」

「最近、亜金君や万桜ちゃんと一緒にいることが多いからどうしたのかなって思って」


真由が、心配そうに余の顔を見る。


「む?どうもしないぞ?」

「そう?ならいいけど……
 あ、そうそう、昼休みが終わったら、緊急集会だって……
 また、学校の生徒が、被害にあったみたい」

そうか……
また、被害が出たのか……


※この物語は、フィクションです。


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